テーパリングの懸念後退でもビットコイン下落の理由

マーケットの関心事はテーパリング

日本のワイドショーでは新型コロナウイルスや変異ウイルスの感染拡大の懸念からオリンピック開催の是非について、連日専門家を招いては様々な議論が飛び交っていますが、グローバルな投資マーケットでは、アメリカ政府、すなわち米連邦準備理事会(FRB)の資産購入の縮小「テーパリング」の懸念が関心の中心となっています。

テーパリングとは

テーパリングとは、中央銀行がコロナウイルス感染拡大の経済対策としての超金融緩和状態から抜け出す過程で採用する出口戦略の一つで、量的緩和策による資産買い入れ額を徐々に減らしていく施策のことを言います。

4月に入ってからアメリカやヨーロッパでは、インフレ率の上昇が目立つようになってきていることから、法定通貨の価値の下落に対するヘッジとして、金の価格が右肩上がりで上昇しています。

直近のFRBの動向

直近の米連邦準備理事会(FRB)のインフレ率の上昇に対する見方としては、コロナウイルスワクチン接種が進んだことによる自粛の反動としての経済過熱「一時的なインフレ」と位置づけ、実体経済の回復を待って粘り強く量的緩和政策を維持するとの見通しで一定程度のバブルは受け入れる構えとなっています。

因みに、アメリカの新型コロナウイルスワクチンの接種は総計で3億回を超え、現時点では成人の63.4%が1回の接種を完了しており、新規コロナ感染件数と死者数は減少が続いています。観光地ハワイではかつての賑わいを取り戻しつつあるとのことです。

しかしながらFRBが資産購入縮小(テーパリング)を否定し続ければ、過剰流動資金が再び仮想通貨市場に流入し、ビットコイン価格の高騰が市場のリスクオンを誘発して、過度のリスク志向を醸成する可能性を指摘する声も出てきています。

再びリスクオン相場へ

ブルームバーグが報じたところによると、8200億円規模のヘッジファンドであるスカイブリッジの共同最高投資責任者(CIO)でシニアポートフォリオマネジャーのトロイ・ガヤスキ氏は「金も良いがビットコインはもっと有望」と述べ、米金融当局がテーパリングに動いても、金とビットコインは共に上昇する可能性が高いと指摘しています。「現在は高値を更新し続けていた時期よりも、最終的なテーパリングやマネーサプライの段階的な伸び減速に対処する上で、一段と有利な状況になっている」としています。

中国規制リスク

とはいえ直近のビットコイン相場は中国のソーシャルメディア「微博(ウェイボ)」が一部の仮想通貨関連のアカウントを停止させたとのニュースが伝わるなど、根強く中国当局による暗号資産規制強化の懸念が広がっているのに加え、昨今のビットコインの暴落によって、価値の保存機能に疑義が広がっていることから、機関投資家によるビットコインの採用には長期間を要すると示唆したゴールドマン・サックス・グループのリポートが発表されたことで、1BTCは40万円を割って推移しています。

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