市場に精通するナスダックの見立て
米ナスダックは自社サイト(www.nasdaq.com)で「今後数年間でビットコインを上回る可能性のある3つのアルトコイン」と題するコラムを掲載し、その3つの中でファイルコインを取り上げました。

417の取引所に6,000銘柄が上場するアルトコインの世界では、強力な事業計画に裏打ちされたコインに投資することが最も理にかなっています。その観点から、ファイルコインはより良い暗号の選択の1つです。
https://www.nasdaq.com/articles/3-altcoins-that-could-outpace-bitcoin-in-the-coming-years-2020-12-09
ナスダックは仮想通貨がグローバル市場でメジャーな資産へと進化する可能性に言及し、仮想通貨をポートフォリオの10%~15%を割り当てることでリターンが高まると予想しています。
また仮想通貨ブームはまだ始まったばかりとし、ビットコイン以外のコインにも投資することが理にかなっていると述べています。
その理由として「ファイルコイン」が史上最大級の282億円に上る資金調達に成功し、スタンフォード大学をはじめ、世界的な錚々たる顔ぶれの投資家がサポートするビッグプロジェクトであることをあげ、「私たちは強力な事業計画に裏打ちされたコインに投資するべき」としています。
「ファイルコイン」は昨年10月に登場した新しいコインで日本ではまだ取り扱いがありませんので、ご存知ない方が多いかもしれませんが、世界ではすでに50箇所以上の取引所で活発に取引されており、ポストビットコインの大本命として日毎に注目度は高まっています。

仮想通貨とファイルコインの将来性
Web3.0がスタンダードになる世の中になるとブロックチェーンにネイティブな分散型ストレージの有用性は非常に高まります。Web3.0とはブロックチェーンによるインターネットと呼ばれており、現在のWebサービスとの違いを簡単にあげるならば、様々なブロックチェーンを組み合わせて使うことで、ユーザーはこれまでにできなかったことができるようになる有料だが便利なサービスと言えます。
今後は、無料で使える広告だらけのサービスから有料だがユーザーのできることを拡張するような分散型のウェブアプリに移り変わっていきます。決済を含め様々なことがサクサクとできるようになるときビットコインをはじめとする仮想通貨は投機対象としての需要に加えて「便利だから使う」という実需要によって、その存在を支えられる時代へと移り変わっていきます。

ビットコインが持つ実需要
現在までのところ、投機対象として断トツの人気を誇るビットコインですが、実は実需用の観点から見ても、ビットコインほど大きな実需要を持っているコインは他にありません。
ビットコインが持つ実需要とは全てのアルトコインのマーケットの事です。ほぼ全てのアルトコインがビットコインのペアとして取引されていますので、何らかのアルトコインを購入しようと思った時は、その前にビットコインを買うケースが殆どという事になります。
バイナンスコインの実需要
暗号資産の時価総額ランキングで3位(2021/2/24時点)にランキングされているバイナンスコイン[BNB]という実需要マーケットを持つアルトコインがあります。

バイナンスコインとは世界最大級の暗号資産取引所であるバイナンスで、何らかの暗号通貨と取引する際に、バイナンスコインで取引すると取引手数料が安くなるというコインです。バイナンスで行われる取引の全てがBNBで取引されているわけではありませんが、バイナンスで行われる一部の取引に使われているだけでも、ランキング3位の時価総額を誇ります。
BNBと比較してみるといかに大きなマーケットがビットコインによって取引されているかがわかります。

ファイルコインの実需要
そのビットコインを上回る可能性を指摘されているファイルコインですが、まずファイルコインが作り出す分散型ストレージの実需要が、かなり大きく成長すると予想されている事にあります。

世界中に保存されているデータの90%は過去2年のうちに作られたデータであると言われています。これはごく近年になって人類が作り出すデータというものが指数関数的に増加していることを示しています。この傾向は、今後「IoT」や「5G」「自動運転」「VR」と言ったテクノロジーの進歩によって、まさに爆発するような勢いで増加していくのは明らかです。

ファイルコインが提供するストレージとは
ファイルコインが提供する分散型ストレージとはどのようなストレージなのでしょう?従来型のストレージサービスと何が違うのでしょうか?
IPFSと分散化インターネットの時代
これまでのインターネットは主にHTTPという通信方式で行われてきました。これはサーバークライアント方式とも呼ばれる方法で、クライアントはサーバーあてに欲しいコンテンツをリクエストするので、コンテンツに人気があるほどリクエストが世界中から一つのサーバーに集中する事になります。そしてアクセスが集中しすぎるとサーバーがクライアントの要求に答えられなくなって、ついにはサーバーが停止してしまうわけですが、これはHTTP方式の構造上の欠点ということができます。このHTTPの弱点を補いつつ、より効率的な次世代のインターネットとして、アクセスが集中しない分散型の通信方式IPFSが開発され、すでに実用段階に入っています。
ファイルコインが提供するストレージとはIPFSの方式のリクエストに対して地理的に分散したストレージ同士が呼応しあいながらネットワーク全体として、より帯域に無駄がなく、より早いストレージからリクエストに答えます。
オープンソースプロジェクトなので競合しない
また注目すべき特徴としては、ファイルコインの分散型ストレージネットワークが企業の製品ではなくてオープンソースのプロジェクトであるという点です。ですから誰でも、営利目的の企業でも隔てなくファイルコインのプロジェクトに参加して活用することができ、利益を追求することもできますので、ファイルコインの後発でファイルコインネットワークの競合となるネットワークを構築することは極めて難しいと言えます。

暗号通貨は投機需要から実需要へ
これまで暗号通貨と言えば、投機対象として見られることが多く、儲けるために購入するモノというイメージが強いかと思いますが、今後、だんだん暗号通貨やDApps(分散化アプリ)を使った方が楽だし便利だからという理由で購入される実需要のボリュームが増えて行きます。
なぜならファイルコインをはじめとするDApps上で機能するユーティリティーコインが続々と登場した事によってDAppsにできる事が非常に多様化しており、圧倒的に進化のスピードが上がると予想されています。イーサリアムベースで動作し、ファイルコインを活用してデータを保存したり、チェーンリンクを使って生活に必要な情報をブロックチェーンに折り込んだりすると言った分散型アプリの時代の到来はもう目の前に迫っています。

限りないファイルコインの可能性
ファイルコインの発行枚数は20億枚と限られています。それに対して時価総額はストレージネットワーク全体が保存するデータ量に対して比例に近い相関関係を持って拡大していく事になるでしょう。ストレージとデータと時価総額が拡大し続けて枚数が一定であるならば、1FILの価格がどうなっていくかを想像することは簡単です。
世界で50箇所以上の取引所に上場され、80を超えるペアで取引されるファイルコインですが、残念な事に、まだ日本の取引所で購入することはできませんが、入手方法はいくつかあるので興味をお持ちの方はこちらの記事をご確認ください。
ファイルコイン、最強取得戦略。